はじめに

「東京ゼロエミ住宅」とは、高い断熱性能の断熱材や窓を用いたり、省エネ性能の高い照明やエアコンなどを取り入れたりした、人にも地球環境にもやさしい住宅のことです。東京都は、省エネルギー対策を推進し、高い省エネ性能等を持つ住宅を普及させるため、令和元年度から「東京ゼロエミ住宅」の基準に適合する住宅を新築した建築主に対し、その費用の一部を助成する事業を実施しています。今回はこの「東京ゼロエミ住宅」の概要や助成事業について詳しくご紹介します。

東京ゼロエミ住宅とは

2020年に政府は地球温暖化や、近年の異常気象の問題解決に向けて、2050年までに温室効果ガス実質ゼロを目指すことを宣言しました。
それに貢献するため、東京都は2050年までに「ゼロエミッション東京」の実現、そして、2030年までに「カーボンハーフ」(温室効果ガス排出量50%削減)を表明し、取組を加速させています。
実は都内の温室効果ガス排出量の約30%は家庭からの排出量が占めており、「ゼロエミッション東京」「カーボンハーフ」を実現するには、住宅の省エネ性能等の向上が欠かせません。

しかし、都内の住宅は狭小な土地利用が多く、太陽光発電システムなどの再エネ設備による環境性能向上への取組が進みにくいのが現状です。そこで考案されたのが「東京ゼロエミ住宅」です。
「建物の断熱性能」「設備の省エネ性能の仕様」の定められた基準に適合した東京都の新築住宅は、
申請をすることで「東京ゼロエミ住宅」の認証を受けることができます。