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環境測定分析統一精度管理調査に関する令和7年度調査結果の取りまとめについて

  1. 環境省では、環境測定分析の信頼性の確保及び精度の向上等を目的として、昭和50年度から環境測定分析統一精度管理調査を実施しています。
  2. 令和7年度は513の分析機関からの参加があり、全ての調査項目において、良好又は過去調査と同程度の結果となりました。
  3. 令和8年度も継続して環境測定分析統一精度管理調査を行う予定としています。
1.調査目的等
環境省では、均質に調製された環境試料を全国の環境測定分析機関に送付し、その分析結果と前処理条件や測定機器の使用条件等との関係、その他分析実施上の具体的な問題点等について検討・解析することにより、環境測定分析の精度向上、環境測定データの信頼性確保等を図ることを目的として、昭和50年度から環境測定分析統一精度管理調査を実施しています。今般、環境測定分析統一精度管理調査検討会において、令和7年度環境測定分析統一精度管理調査結果を取りまとめました。


2. 令和7年度調査結果の概要
(1)調査項目
 (a)基本精度管理調査
  【模擬排水試料(一般項目等)】
   BOD、COD、TOC 
   【模擬排ガス吸収液試料(塩化水素等)】
   塩化水素、ふっ素化合物
  【ばいじん試料(金属元素等)】
   六価クロム、鉛、セレン、全クロム

(2)参加分析機関数
   公的機関127、民間機関386、計513 機関

(3)分析・調査結果
 (a)基本精度管理調査
  【模擬排水試料(一般項目)】
   COD及びTOCは、室間精度CV※が3.88~3.90%であり、良好な結果となりました。BODは、室間精度CVが15.2%であり、過去(平成23年度~令和3年度)の調査の室間精度CV(15.1~21.2%)と比較して、同程度の結果となりました。

  【模擬排ガス吸収液試料(塩化水素等)】
   塩化水素及びふっ素化合物は、室間精度CVが4.05~8.90%であり、概ね良好な結果となりました。

  【ばいじん試料(金属元素等)】
   六価クロム、セレン及び全クロムは、室間精度CVが7.43~13.3%であり、良好な結果となりました。鉛は、室間精度CVが21.5%であり、前回(平成28年度)調査の室間精度CV(15.5%)と比較して、同程度の結果となりました。

※「室間精度CV」は、参加分析機関間のばらつきを表す変動係数を示す。

(4)その他(検討会による指摘事項等)
外れ値の主な要因として、装置の整備不良、計算ミス、転記ミス、希釈率の判断ミス等が見られました。操作手順の再確認、計算結果のダブルチェック、記録の整備など、内部精度管理体制の一層の充実が望まれます。
模擬試料は、調査用に調製した夾雑物の少ない試料ということもあり、本年度調査では全体的に試験所間の分析値のばらつきは小さくなりましたが、実試料では多種多様な夾雑物を含むことが予想されるため、適切な試料量や希釈倍率を把握するための予備測定の実施、適切な前処理方法、分析装置条件の最適化が必要です。
ばいじん試料のうち、平成28年度調査において非常にばらつきの大きかった六価クロムについては、今回の調査が告示法の改正後に初めて実施されたものでした。全クロムの分析結果は良好なものでしたが、廃棄物試料は多種多様の夾雑物が含まれる可能性が高い試料であり、六価クロムは妨害物質の影響の大きい試料であることから、継続的に検討を実施することが引き続き求められます。六価クロムをジフェニルカルバジド吸光光度法や鉄共沈分離法を準備操作として使用する方法で分析している機関においても、補助的データとして全クロムを測定しておくことが望ましいと考えられます。
多種多様な夾雑物を含む試料が対象となる廃棄物試料の分析では、分析対象物質や測定対象元素に応じた装置の最適化が必要であり、実試料の分析の際には定性分析の結果を活用するとともに、認証標準物質や模擬試料を用いた詳細な事前検討の実施が強く推奨されます。

令和7年度環境測定分析統一精度管理調査結果の詳細については、https://www.env.go.jp/air/tech/control/index.htmlに掲載しています。
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