はじめに

住宅の建築・購入を検討されている方は「高気密・高断熱の家」が良いと、住宅展示場やネット記事で目にしたことがあるかもしれません。
では「高気密・高断熱の家」とはどのような家でしょうか。
近年、よく耳にする「省エネ住宅」と何が違うのでしょうか。

今回はこの「高気密・高断熱の家」について、前回ご紹介した「省エネ住宅」との違いも併せて、詳しくご紹介します。

「高気密・高断熱の家」とは

分かりやすく、まず「高気密」「高断熱」それぞれの意味をご紹介します。

高気密とは

冬に暖房の効いた部屋で、ドアや窓の隙間から冷たい空気が入ってきた経験はないでしょうか?
家は、壁や天井・窓などの沢山の材料を使って建てるため、隙間風を感じるほどではなくても、どうしても隙間ができてしまいます。
冬はその隙間から外の冷たい空気が入り、家の中の暖めた空気が逃げ、夏は逆に暑い空気が入り、冷やした空気が逃げてしまいます。

このように隙間が多いほど、冷暖房が効きにくい家になってしまうのです。
断熱材や防湿シート、気密テープ、精度の高い工場生産の部材等を使い、極力この隙間を無くした住宅のことを高気密の家と言います

高断熱とは

冷凍の食材を運ぶ際に、そのままだとすぐに溶けてしまいますが、発泡スチロールの箱に入れると冷たさが長持ちします。
また、冷たい飲み物をアルミのコップに入れるとコップも冷たくなりますが、樹脂製のコップや、二重グラスに入れるとコップは冷たくなりません。
家に当てはめたときに、発泡スチロールの役割をするのが断熱材です。断熱材の入らない窓はコップのように、サッシを樹脂製、ガラスを複層にすることで断熱性を高めます。外壁や床下、天井裏に断熱材を入れ、断熱性の高い窓を採用することで、外気温の影響を受けにくい高断熱の家になります。