吉野熊野国立公園の吉野山上千本のヤマザクラにおいて、フラス(※)の発生が確認されました。専門家による同定の結果、特定外来生物クビアカツヤカミキリ(Aromia bungii)による被害であることが確認されましたので、お知らせします。
被害木には、幼虫の殺虫のための薬剤の樹幹注入を実施済みであり、現在、被害木周辺を含め、吉野山の被害状況の確認を進めています。
国立公園内におけるクビアカツヤカミキリ被害は、本件が全国初の確認事例です。
※ フラス:クビアカツヤカミキリの幼虫が入り込んだ樹木から4月末頃~10月末頃にかけて排出される、幼虫のフンと木くずが混ざったもの。クビアカツヤカミキリ個体確認の目印となる。
詳細情報
■ 経緯
吉野山上千本のヤマザクラ(直径約41cm)において、クビアカツヤカミキリによるものと思われるフラスの発生確認の一報を吉野町役場が受け、同町職員が現地確認。
環境省職員がフラスを採取。
10/15(水)
環境省より専門家に回収したフラスの分析を依頼。
10/16(木)
吉野町が主体となり、環境省、奈良県、吉野町、(公財)吉野山保勝会の4者で立ち上げた「吉野山クビアカツヤカミキリ対策関係者会議(第1回)」を開催。
10/20(月)
吉野山保勝会が薬剤の樹幹注入を実施。「吉野山クビアカツヤカミキリ対策関係者会議(第2回)」を開催。
10/23(木)
専門家の分析により、当該フラスがクビアカツヤカミキリによるものであることを確認。今後被害木は経過観察を継続。また、「吉野山クビアカツヤカミキリ対策関係者会議」を中心に、吉野山の被害状況の確認や薬剤注入等による被害の拡大防止、住民への普及啓発等の対策を連携して実施する予定。
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