今般、その調査結果概要を取りまとめましたので、お知らせいたします。
<主な概要>
- 3年ぶりに西之島へ上陸し、陸上及び海域の調査を実施。
- 火山活動による山体の成長は見られず、浸食が進行している様子を確認。
- 鳥類については、概ね昨年度と同様に生息、繁殖していたものの、カツオドリの繁殖域の拡大やセグロアジサシの減少を確認。
- 節足動物については、昨年に引き続きハサミムシを確認したほか、カツオブシムシの生息を3年ぶりに、台地上でのカニの存在を4年ぶりに確認。
- 令和2年の大規模噴火後、初めて植物の生育を確認。
- 調査期間外も一定期間情報を収集できる体制の構築に向けて、無人探査機や衛星通信装置等を試行的に設置。
撮影した映像の一部を報道用に提供しますので、提供を希望される場合は担当者まで御連絡ください。
背景・目的
そこで、環境省としては、人為的な影響を可能な限り与えないように配慮しつつ、西之島における生態系の変化や噴火の過程等、自然の遷移をモニタリングすることで、海洋島における原生状態の生態系の成り立ち(一次遷移)を解明することを目的として、毎年、総合学術調査を実施しています。
本調査によって得られた知見は、西之島における自然のモニタリングや保全に役立てていくことを想定しています。また、新たに開発された調査技術は、西之島に限らず様々な地域の自然のモニタリングや生物資源の保全等に寄与していくことを期待しています。
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