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今月のキーワード 世界湿地の日

ポイント!
毎年2月2日は、湿地の保全・回復を呼びかける「世界湿地の日」と国連が定めていて、多くの生き物のすみかとなる湿地を守るキャンペーンが全世界で行われます。2024年は「湿地と人間の幸福(Wetlands and human wellbeing)」をテーマに、講演会や観察会などが開催される予定です。
湿地とは、通年または特定の季節に水に覆われている土地のこと。干潟やマングローブ林といったものが代表的ですが、干潮時に水深が6m以下になる海も含まれるので、サンゴ礁も湿地の一つです。ラムサール条約においては、ダム湖やため池、水田などの人工的な湿地も含まれています。
湿地には全生物のうち40%もの種が生息・生育するといわれていて、湿地を保護することは生物多様性の維持において重要な取り組みです。また、湿地には水を貯め込むことで水害を防ぐといった防災・減災面での機能や、湿地に自生する植物類が炭素を吸収する、自然ろ過された水や食糧となる動植物を供給するなど、さまざまな恩恵があげられます。豊かな湿地生態系は地域住民の憩いや自然学習の場になり、観光客に地域固有の自然を楽しんでもらうなどエコツーリズムに活用することもできます。このように、湿地は人間の生活に不可欠であり、人間の歴史と湿地は密接に関わってきました。つまり、湿地を保全することは、人間の生活の質を向上させることに繋がるのです。
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